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hr146
これは何かの罰なのか、
何かもっと酷いことが起こる予兆なのか。
彼女には判らない。
十字架に縛り付けられて、
殺風景なコンクリートの部屋に、
そのまま何時間も放置されている。
助けを呼んだり、泣き喚いたりすることは
最初の数時間で無駄だと判った。
今はただ、時間の経つこと自体が苦痛である。
もはや手足は痺れて感覚がない。
意識しまいとしていた尿意も…
そろそろ限界かも知れない。
ひょっとして、自分は忘れられたのかも知れない…
それが何よりも恐ろしい恐怖となって迫る。
だが、誰も来ない。何の気配もしない。
殺風景なコンクリートの部屋で、
少女はひとり、孤独に耐え続ける…。

@A_g@Cu`bg