「ひっ、ひっ…えぐっ、えぐっ…」
少女のすすり泣く声が、冷たい地下室に虚しく響く。
彼女のか細い両腕には不釣合いに無骨な木製の手枷を嵌められ、
黒光りする鎖で天井から吊るされている。
リボンタイのブラウスとプリーツスカートの制服を着たまま、
両脚にも鎖をかけられて、彼女は三角木馬に乗せられている。
股間にかかる体重から、彼女は必死に両腕で支えて逃れようとする。
だが両腕はぷるぷると震え、もう身体を支えきれない。
腕の力が抜けるたび、三角木馬はあどけない股間に容赦なく食い込み、
耐えがたい激痛を彼女に与える。
「いたい、痛い、痛いよぉ…もう駄目、許して、お願いします…」
涙にうるんだ目で、彼女は黒服の男達を見上げて哀願する。
何故こんな仕打ちを受けるのか、彼女には判らない。
彼らが何者なのか、一体何が目的なのか、それも彼女にはわからない。
ただ男達は繰り返し問うのだ、お前は魔女だろうと。
彼女が違うと言うと、責め苦は更に厳しさを増した。
判りました、私は魔女ですというと、ならば証拠を見せろと言われた。
証拠などもちろんない。すると、責め苦はやはり厳しさを増した。
はいと言っても、いいえと言っても、彼女は結局責められるのだ。
こんなの絶対おかしいよ!一体私にどうしろと言うの?!
彼女の小さな胸は怒りと情けなさと苦痛で張り裂けそうだ。
そんな彼女の思いと裏腹に、黒服の男達は視線を交わして頷きあう。
「どうにも全く、強情な娘ですな」
「仕方のない奴だ。ここは鞭でも食らわせてやるか?」
「それとも、両脚に重石でも吊るしてみますか。」
や、やめて…これ以上、酷いことはしないで…!!
彼女は思いつくかぎりの哀願の言葉を並べて許しを請う。
だが、その言葉が男達の耳に届くことはないのだろう。
見るからにおぞましい拷問道具を手に手に持ち、
彼等は目だけで笑いながら彼女の傍に寄って来る…。