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hr264

手足を鎖につながれて、私は薄暗い通路を引かれてゆく。
叔父が遺産で受け継いだ、不相応に大きな屋敷の地下通路。
叔父は私に制服を着てくるように言い、私に拒否権は無かった。
屋敷を訪れた私を叔父はいきなり抱き締め、制服の上から身体を撫で回した。
脂ぎった冷たい指にぞっとする感触。私はただ無言で堪える。
そして叔父は私の手足を鎖に繋ぎ、ここに引いてきた。

この部屋がまともな趣味でないことは、私の年齢でもわかる。
壁にしつらえた大きな十字架。これ見よがしに並べられた鞭や縄や鎖、
名前も知らぬ見るもおぞましい器具の数々。
この悪趣味な部屋は叔父が受け継いだものだろうか、それとも
屋敷を相続した後に造り上げたのだろうか。
それは知らないし、そんな事はどうでもいい。
叔父はぞっとする笑顔で私の頬を撫で、手足を繋ぐ鎖を解いた。
私を壁の十字架に掛けるために。
その後に何をするつもりなのか、今は考えたくもない…。


@A_g@Cu`bg