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hr182-1
「な、何よこれ…何なのよっ!!」
彼女が目を覚ましたとき、両手足を机に縛り付けられていた。
彼女を見下ろしている男子生徒ふたり。そう、こいつらには見覚えがある。
彼等は部活動の近くにたむろしては、女子の練習風景を盗撮しているオタクだった。
こんな連中に構ってもキリがないから、彼女はずっと無視していたのだが、
ある時あまりに目に余る盗撮ぶりに、カメラを叩き落として言ったことがある。
「あんたら!いい加減にしないと、顧問に報告するよ!」
あの時の意趣返しだろうか…彼女は歯噛みする思いで、縄を解こうと身を捩る。
「無駄ですよ、センパイ。もう逃げられませんよ。」
「センパイがいけないんですよ。こんないやらしい身体を僕らの前に晒しておいて、写真も撮っちゃ駄目なんて、あんまりじゃないですか?」
男子の手が伸びて、体操服の上から彼女の乳房を揉みしだく。
「やめなさいよ、あんたら、こんな事して…後悔するわよ?!」
凄みを利かせたつもりだったが、語尾が震えてしまった。それに気付いた男子がほくそ笑む。
「どうしたの、センパイ、震えちゃって。」
「う、うるさい!!さ、さっさとこれを解きなさいよ、でないとタダじゃ済まないわよ?」
「タダじゃ済まないのは、センパイの方じゃないかなぁ?」
もう一人の男子が、刃を伸ばしたカッターナイフをちらつかせる。
彼女の瞳が、恐怖と怯えを映している…。

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