初めて彼女に会ったとき、彼女はC学1年生だった。 年頃の少女にありがちな、何もかも信じないような顔をして、 私を上目遣いに睨み付けてきた。 触れたら切れそうな、触れたら壊れそうな、ガラスの剃刀みたいな表情。 彼女は知らないだろう、その表情こそ私を恋に落としたのだと。 あの表情でもっと蔑まれたい、もっと罵られたい、 ぶざまな私をズタズタに切り裂いて欲しい。 そしてその代わり、私は彼女を粉々に壊してしまいたいと。
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